高齢者うつ病 症状

高齢者うつ病の症状の特徴

「年をとると誰でもうつっぽくなる」と言われることがありますが、一般的な老化現象とうつ病はまったく異なるものです。

 

しかし、高齢者のうつ病は、通常の診断基準に頼るだけでは見落とされてしまう可能性があります。高齢者では、典型的なうつ病の症状を示す人は1/3から1/4しかいないと言われています。

 

症状の一部がとくに強く現れたり、逆に一部が弱くなったりしていることが多いので注意が必要です。

 

高齢者のうつ病の特徴として、次のような点が指摘されています。

・症状がそろっていないうつ病の頻度が高く見逃されやすい。

 

・悲哀の訴えが少なく、気分低下やうつ思考が目立たない。

 

・意欲や集中力の低下、精神運動遅延が目立つ。

 

・健康状態が悪く、気分の低下、認知機能障害、意欲低下が見られる患者ではうつを疑うべきである。

 

・心気的な訴えが多い。

 

・記憶力の衰えに関する訴え(「ものおぼえが悪くなった」「物忘れが増えた」)がうつ病を示唆する重要な症状である可能性がある。

 

・抑うつ気分と記憶に関する主観的な訴えとは強く関連している。とくに65-75歳の比較的「若い」高齢者でその傾向が強い。認知症外来を受診する患者の5人に1人はうつ病性障害であるといわれている。

 

・軽症のうつ病は、身体的な不健康と関係があり、意欲・集中力の低下や認知機能の低下がみられることが多い。

 

・高齢者のうつ病は軽症に見えても中核的なうつ病に匹敵するような機能の低下がみられることが多く、中核的なうつ病に発展することも多い。したがって、うつ病の症状が軽そうに見えるからといって決して軽視してはならない。 

 

・器質的原因、薬物起因性のうつ病は若年者よりも高齢者で多い。 

 

・脳血管性病変に関連する「血管性うつ病」の存在が考えられており、脳血管性障害の患者はうつ病の可能性が高い。

・不安症状がしばしば併存する。不安が前景にあると背後にあるうつ病を見落としてしまうことがあるので注意が必要である。

・双極性障害(躁うつ病)に伴ううつ病の可能性も考慮しておかなくてはならない。
双極性障害は通常はより若い年代で発症する。晩発性の発症の場合には、器質性の脳疾患の存在を疑う。 双極性障害の詳細は、日本うつ病学会のホームページ(http://www.secretariat.ne.jp/jsmd/)で知ることができます。

 

>>当サイト参考資料 → 双極性障害の症状

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